南の国の、澄んだ海の、いちばん深い青。
宇宙から見た地球の、いちばん濃い青。
完全燃焼の、青い火。
目指したのは、そんな青。
海の碧。
草の蒼。
透明な情熱。
深く、濃く、
したたかに、潔い、青です。
共鳴するのは、
ラピスラズリを砕いてつくったのがはじまりの、日本の伝統色、群青色。
古代エジプトでは、ファラオ、王族、神官などの司祭階級しか身につけることを許されなかったラピスラズリ。
その貴重な光を、いま、身にまといたい。
顔料としての群青色を英語でいうと、ウルトラマリン。
海を越えた、その先にある輝きと、ともにありたい。
布に、その「輝く青」を宿すために、用いた染料は
「梔子(クチナシ)」。
クチナシと聞くと、黄色を思い浮かべる人も多いはずです。
確かに、日本の伝統食で「梔子色」といえば、赤みのある黄色。
栗きんとんを黄色くするために、料理にも使いますね。
でも実は、クチナシは、黄だけでなく、青の色素も持っているのです。
食品業界では、青に染める天然色素は、スピルリナとクチナシしかない、と珍重される貴重な存在です。
クチナシから抽出した青色色素は、クチナシブルーと呼ばれています。
忠兵衛の青は
クチナシブルーを主として、構成されます。
色落ちを防ぐために化学染料も併用し、
忠兵衛の「輝く青」を完成させました。
あなたはこの青に何を感じますか。
地球に抱かれる、やすらかさ。
記憶深くから響く、なつかしさ。
切ないほど純粋な、いとおしさ。
突き抜けた、かろやかさ。
ほがらかな、たのしさ。
あなたの青を、感じてください。