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折々の色 睦月 ヘンプ100%ショール『やしゃぶし』

By 2024年2月9日2月 15th, 2024No Comments

睦月の色 ヘンプ100%ショール『やしゃぶし』

春を待つ、闇の光。

あなたもきっと見たことがある「やしゃぶし」

漢字で書くと、「夜叉五倍子」。

果実の表面が凸凹していて、鬼を連想させるから「夜叉(やしゃ)」。

五倍子(ごばいし)の代用となるために、五倍子の字を当てて「ぶし」。

「やしゃぶし」という名を、聞いたことがある人は少ないかもしれません。

でも、見たことがある人は大勢いるはず。

「やしゃぶし」は、本州、四国、九州と、広い範囲に見られる落葉性小高木です。

ふつうの木が育たないようなやせ地でもよく育つため、林道沿いや土砂崩れの法面工事などでよく植えられています。

秋から冬にかけて、枝先に松笠状の実がなります。

足もとにころころと転がる楕円形の松笠状の小さな実、見覚えありませんか。

「やしゃぶし」は、わたしたちの暮らしに馴染みの深い植物なのです。

江戸から続く、「黒」

古来より染められた染料でしたが、とくに江戸時代ごろに「五倍子」に代わる黒染めの材料として使われるようになりました。

「五倍子」が紫味がかった黒色になるのに比べて、「やしゃぶし」は緑味がかった黒になります。

殺菌作用があることから、乾燥させた球果の煎液で火傷や凍傷の患部を洗い、皮膚の炎症を抑える薬として使われてきました。

また、歯を黒く染めるお歯黒にも用いられました。

「やしゃぶし」は、古くからわたしたちを助けてくれていた頼もしい植物なのです。

春を予感させる、グレー。

「ヘンプ100%ショール」×「やしゃぶし」。

生まれた色は、深みのあるグレー。

春を待つ闇に、ふんわりと光が射したような。

大地の奥から、天を目指したような。

心地よい眠りの中で、きらめきを確信した色です。

顔まわりにまとえば、対比によって肌色の透明感が増します。

モノトーンにコーディネートすれば、気高さが香ります。

明るい服と合わせれば、シックな印象がプラスされます。

 

春を待つ、いま。

新しいあなたに寄り添う、心強い一枚になるでしょう。

ヤシャブシヘンプ100

和暦 睦月朔日

2月10日発売

ヘンプ100%ショール

折々の色<睦月・やしゃぶし染め>

¥19,800

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