300年の吐息、ケヤキ。
両手いっぱいに広く突き上げたような樹形、ボコボコとウロコのような樹肌。
その存在感に圧倒されるケヤキ。
木は一般的に樹齢200年で銘木とよばれますが、ケヤキは樹齢300〜400年のものもあります。
巨樹・老樹が多く、大黒柱として用いられることも多いのがケヤキです。
暮らしの中心にあり、心の支えにもなる、わたしたちにとって大切な樹木。
その落ち葉を使い、霜月の色を表現しました。
300年生き続ける明るい吐息を、色でもらいうけました。
新しい世界の夢を見ているような。
大木から、ハラハラと落ちる葉。
実はケヤキは、葉とともに種も落としているのです。
小枝と葉の組み合わせでヘリコプターのようなカタチになり、そこに小さな種も乗せて、風に運ばれ、遠くへと飛んでゆく。
人間の寿命を超えてこの地球に根を下ろす樹の、生命をつなぐ作戦を担う葉っぱたち。
そんな落ち葉からもらった色は、どっしりとしたやすらぎとともに、新しい世界を夢みる真摯なエネルギーを感じさせます。
さらに茜もプラスしたことで、赤にハーモニーが生まれています。
紅葉をそっと色にしたような、赤茶色。
「ヘンプ100%ショール」×「ケヤキ+茜」。
大地のぬくもりと宇宙のきらめきを併せもつ、ベネチアンレッド。
落ち着いた茶色に見えたり、光の加減で奥から赤が主張したり。
広大で繊細な、赤い大地の色。
ベージュやモノトーンなど、落ち着いたトーンに合わせると、たちまちファッショナブルになります。
これまでブナンにまとめていたコーディネートに効かせる、ちょっとしたスパイス。
このショールが目立つわけではなく、落ち着いた色味と組み合わせることで、互いが引き立ち合います。
ブラウンのグラデーションコーデにも、うってつけの色です。
ちょっと珍しい茶系なので、微妙なニュアンスが生まれ、グッと深みが出ます。
淡いカラーと合わせると、赤味が小鳥のさえずりのように心地よく広がり、やわらかな雰囲気に包まれます。
なつかしくて新しい感覚。豊かな冬がはじまります。
和暦霜月。
2024年12月1日発売
ヘンプ100%ショール カエデ+茜染め
¥19,800