第10話 見えない時間を、大切にする。

朝、出かける前には、服を選びます。
仕事や予定、その日の気分に合わせて、一枚ずつ袖を通す。
「今日は何を着よう。」
そんな時間は、毎日の習慣になっています。
では、眠る服はどうでしょう。
「何でもいい。」
誰かに見られるわけではないし、おしゃれをする場所でもない。
だから、古くなったTシャツや、着慣れた部屋着で十分だと思うかもしれません。
でも、本当にそうでしょうか。
視点を変えると、気づくことがあります。
一日の終わりに着る服は、誰かのためではなく、自分のために選ぶ服なのだと。
心地よい素材に包まれること。
肩の力がふっと抜けること。
「今日もおつかれさま」と、自分に声をかけるように袖を通すこと。
そんな小さな時間が、一日の終わりを少しやさしくしてくれます。
ヘンプ100%のパジャマは、特別な誰かに見せるための服ではありません。
だからこそ、素材の心地よさや、肌に触れたときの感覚が、そのまま自分への贈りものになります。
人の目には映らない時間。
けれど、その時間があるからこそ、また明日を心地よく迎えられる。
暮らしは、誰かに見えている時間だけでできているわけではありません。
見えない時間を、どう過ごすか。
その積み重ねが、自分らしい毎日をつくっていくのだと思います。
今夜も、自分のために一枚を選ぶ。
そんな何気ない習慣が、暮らしを少しずつ豊かにしてくれるのかもしれません。
眠るたびに、暮らしは少しずつ整っていく。