第1話 人生の3分の1を、何を着て眠りますか。

朝を整えることの大切さは、よく語られます。
朝日を浴びること。
白湯を飲むこと。
少しだけ早起きをすること。
一日の始まりを丁寧に迎えることが、暮らしを整えることにつながる。
そんな考え方は、すっかり私たちの日常になりました。
では、一日の終わりはどうでしょう。
眠る前の時間を整えることについては、意外なほど語られていません。
けれど、本当は夜こそ、明日の自分を育てる時間なのかもしれません。
人生の約3分の1は、眠る時間です。
80年生きるとすれば、およそ27年間。
私たちは、その長い時間を眠りの中で過ごします。
眠っているあいだも、身体は休んでいるわけではありません。
呼吸をし、汗をかき、体温を整え、肌は静かに働き続けています。
私たちが眠っている時間は、身体が明日へ向かうための準備をしている時間でもあるのです。
それなのに、眠るときに着る服は、つい後回しになりがちです。
外出着は何枚も試着して選ぶのに、パジャマは「家で着るものだから」と、あまり深く考えない。
きっと、多くの人がそうではないでしょうか。
でも、一日の中でいちばん長く肌に触れているのは、外出着ではありません。
パジャマです。
毎晩、何時間ものあいだ身体を包み、眠りの時間をともに過ごす一枚。
そう考えると、眠る服は、もっと大切に選んでもいいような気がしてきます。
忠兵衛がヘンプ100%のパジャマをつくった理由も、そこにあります。
流行を追うためでも、珍しい素材だからでもありません。
夜という時間を、もう少し心地よく過ごしていただきたい。
朝、「よく眠れた」と自然に思える毎日を届けたい。
そんな願いから、この一枚は生まれました。
このシリーズでは、ヘンプという素材の特徴をお伝えするだけではなく、「眠る」という時間そのものを見つめ直していきたいと思っています。
夜を整えることは、明日を整えること。
眠る服を選ぶことは、自分を大切にすること。
そんな小さな視点を、これから皆さまとゆっくり分かち合っていけたら嬉しく思います。
眠るたびに、暮らしは少しずつ整っていく。