麻で、麻を染める。
「赤麻」、アカソと読みます。
茎が赤いことから、その名のついたイラクサ科の植物です。
日本全土の日当たりのよい山野に、ふつうにみられるので、あなたもきっとみたことがあるでしょう。
茎からは繊維がとれ、かつてはその繊維で布が織られていました。
同じイラクサ科で、青い茎の「青麻(アオソ)」は、古代布「カラムシ織」の原料として有名です。
「苧麻(ちょま)」、「ラミー麻」と言えば、聞いたことがあるかもしれません。
ヘンプ(大麻)とは種類が違いますが、どちらも「麻」として、太古から日本全土で活用されてきた植物です。
麻で、麻を染める。
悠久のやすらぎを感じさせる色の誕生です。
寝かせることで、引き出される、深い赤味。
植物からもらった染液の多くは、時間が経つと褪せてくるのですが、「赤麻」は染液を寝かせることで、赤味が際立ってきます。
美しい赤味のためには、茎が赤いことがポイント。
よりよいものを、地元の方にお声をかけていただき、採取しました。
細かく刻み、沸騰させて20〜30分煎じ、3番液まで取りますが、3番は水の量を半分程度にします。
染液を煮出してから4〜5日置き、酸化させることにより、染め上がりの深みが違ってきます。
時間を経てこそ得られる、重厚感のある色味です。
こっくりとした、テラコッタ。
「ヘンプ100%ショール」×「赤麻」。
ブラウンでも、オレンジでも、赤でもない、ニュアンスのある色が生まれました。
一見、あたりさわりのないようでありながら、ファッションがピリッと際立つ。
大地を思わせるのに、都会的な雰囲気。
ラフなこなれ感と、独特な女らしさが中和し、雰囲気のある演出が楽しめます。
黒、白、ベージュなどのベーシックカラーとの相性がよいので、お手持ちのアイテムと合わせやすいのも魅力です。
ブラウン系が似合う人には、すんなりなじみます。
ブラウン系をふだんあまり着ない方は、ぜひショールを一重にして、透け感をいかしてまとってみてください。
肌色がふわっと明るく軽くなるのを、感じるでしょう。
羨望と親近感。両方が手に入る一枚です。
和暦長月。
自分らしさが華になる、颯爽とやすらぐ空間を手に入れましょう。
2024年10月3日発売
ヘンプ100%ショール 赤麻染め
¥19,800